昭和のアニメ
出典:Amazon

新元号「令和」がやってきた2019年。アニメ界も多種多様の進化を遂げて、ますます活気づいております。そんな現在のアニメの礎となったのは昭和アニメ。昭和では空前のアニメブームが起き、日本のアニメ文化が大きく花開いた時代でもあります。私たちが夢中になっているあのアニメも、昭和アニメに大きな影響を受けているものも少なくありません、今回はそんなアニメの元祖・昭和アニメをランキング形式でご紹介します。

目次

昭和のアニメは名作ばかり

大正時代にも、アニメーションが個人制作として作られておりました。その多くがセル画と呼ばれるイラストをコマ送りにするものであり、個人では数分が限界でした。

そして昭和に入り、商業目的として会社で制作された日本最初のアニメと言えば、皆さんご存知、手塚治虫さん原作の『鉄腕アトム』です。そのアニメーションの手法は、フラッシュ動画の原理も多く使われており、現在のアニメだけでなくゲームにまで多大な影響を与えているそうです。

当時、大人は時代劇やホームドラマに関心があったため、アニメのターゲットの多くは子どもでした。そのため、昭和後半まで12歳以下の年少児童を対象としたアニメが多く制作されました。

順調に思われたアニメ業界に暗雲が立ち込めたのは、平成初期。これまでアニメ視聴者の中心であった子どもは大人になり、少子化でアニメの需要は減っていきます。さらに、高騰するアニメーターへの人件費が賄えず、多くのアニメ制作会社が倒産に追い込まれました。

そんな平成のアニメ事情に活路を見出したのが「深夜アニメ」でした。特定の視聴者をターゲットとした(当時は主に10代後半の男性)アニメを制作して、グッズの売上で採算を取るという、現在の多くのアニメで見られる手法が確立されました。

現在、アニメ産業の中心である「深夜アニメ」でも、多くの昭和アニメがストーリーの持ち味はそのままに、絵柄を今風にリメイクされていることも少なくありません。それだけ、昭和にアニメには名作が多いということでしょう。次は、そんな昭和アニメの特徴についてご説明します。

昭和のアニメは分かりやすい勧善懲悪

昭和のアニメは基本的に子ども向けに作られており、「悪」が「正義」にひれ伏す勧善懲悪のストーリーが多くを占めています。当時子どもにも人気が高かった、時代劇の影響も受けているのしょう。

正義のヒーローが悪者を懲らしめる姿は、多くの子どもたちの憧れとなると同時に、道徳教育も兼ね備えていたのかもしれませんね。

現在でも、多くの子ども向けアニメは勧善懲悪を描いています。どの時代にも通用する普遍的なストーリーは昭和アニメの王道であり、現在もその遺伝子をしっかりと受け継いでおります。

昭和のアニメは戦争の影も多く残る

日本発のテレビアニメ、『鉄腕アトム』が放送されたのは1963年。終戦から僅か8年後のことです。視聴者である子どもたちを含め、その多くが太平洋戦争の経験者。制作陣ともなれば、赤紙での徴兵や学徒出陣などで多くの人命が犠牲となり、理不尽な死と向き合っていた時代でもあります。

直接的に太平洋戦争について触れていなくとも、国家間の戦争や放射能汚染など、自分たちの経験してきた生々しい戦争体験が色濃く、反映されている作品も少なくありません。

そのような悲しい過去や厳しい現実を表現する手段のひとつであったという点も、昭和アニメの特徴であると言えるでしょう。

昭和のアニメは今では大問題?女性の露出も多かった

「昭和」という時代、もとい昭和アニメでは今では考えられないシーンも多く、女性の露出シーンもそのひとつでしょう。現在、女性の露出や下品なネタが多いものは「深夜アニメ枠」で、特定のファンに向けて放送されています。

しかし当時は、女性キャラクターの入浴を主人公が好意から覗くといったシーンや、男子生徒が興味本位で女子生徒のスカートをめくる、といったシーンが子ども向けアニメで頻繁に放送されていました。しかも、女性キャラクター側もそのときは恥ずかしがりはしますが、次のカットでは平然としています。昭和アニメでは、およそ現代では考えられない方法で男女のコミュニケーションが取られていたのですね。

ちなみに、『ドラえもん』のしずかちゃんの入浴シーンも、現在では水着着用とのことです。

昭和の名作アニメアニメ第1位:機動戦士ガンダム

昭和アニメ、堂々の1位を飾るのは間違い無く、『機動戦士ガンダム』でしょう。宇宙を微舞台にしたロボットアクションはもちろん見どころのひとつですが、このアニメで注目するべきは主人公、アムロ・レイです。

それまで主人公はカリスマ的な存在で誰もが憧れる存在でしたが、『機動戦士ガンダム』では、アムロの社会的成長が物語の主軸に据えられていることが大きな特徴です。また、戦争を舞台としたリアリティに富んだ人間ドラマと、ロボットを「モビルスーツ」と呼ばれるリアルな兵器の一種として扱う設定を導入したことで、多くのこれまでアニメを見ていなかった層を新たなファンとして獲得しました。

そして、当時低迷しつつあった小学生向けアニメを脱して、ティーンエイジャー向けのアニメを確立させました。

また、本作は1980年代初頭から半ばにかけての、後に「リアルロボットもの」と称されることになる一連のロボットアニメ変革の先駆けとなりました。現在でもその人気は衰えず、新作アニメは平成に入っても次々と制作されています。

平成、そして令和へも繋がる「ロボットアニメ」のバイブルとして名高い『機動戦士ガンダム』は、まさに昭和を象徴するアニメであると言えるでしょう。

昭和の名作アニメアニメ第2位:鉄腕アトム

昭和のアニメと言えば、『鉄腕アトム』を挙げなければならないでしょう。冒頭でも少し触れましたが、1963年に日本初に週1回のテレビアニメとして放送が開始された『鉄腕アトム』。その放送形態は現在のアニメにも引き継がれているほど画期的でした。

本作は21世紀の未来を舞台に、原子力をエネルギー源として動いて人間と同等の感情を持った少年ロボット、アトムが活躍する物語です。米題は『ASTRO BOY(アストロ・ボーイ)』。

当時アニメ、原作ともに大ヒットした『鉄腕アトム』は、その後1980年にカラー版の『鉄腕アトム (アニメ第2作)』が制作されました。さらに2003年に『ASTRO BOY 鉄腕アトム』として、2回目のリメイクが放映、2009年にはCG映画『ATOM』が公開されております。計3回のリメイクが制作されるくらい、平成時代の人にとっても人気の強い作品です。

さらに、『鉄腕アトム』はアニメ以外にも大きな影響を与えています。現在の日本のロボット工学者たちには幼少時代に、『鉄腕アトム』に触れたことがロボット技術者を志すきっかけとなっている者も多いそうです。現在の日本の高水準のロボット技術の発展に大きく貢献したとも言えるエピソードですね。

また、アトムは敵と戦うための7つの力を持っています。それはリメイクされた時代によって大きく異なるので、実際に確認してみるのも時代の変遷を感じられて楽しいかもしれませんね。

昭和の名作アニメアニメ第3位:アルプスの少女ハイジ

現在でも多くの公式のパロディが制作されており、その人気も存在も色あせない『アルプスの少女ハイジ』。再放送も何度もされており、平成生まれにとっても懐かしいと感じる作品ですが、実は初回放送は昭和の「昭和アニメ」なんです。

ヨハンナ・スピリの小説『アルプスの少女ハイジ』を原作として1974年に放送開始されました。本作の見どころは何といっても精緻なタッチで描かれたアルプスの雄大な自然でしょう。

現在のアニメ界の巨匠、故・高畑勲、宮崎駿を含む制作スタッフは、この作品を制作するに当たって海外現地調査(ロケーション・ハンティング)を行ったそうです。その成果は作品作りに生かされ、そのリアリティは世界的に高い評価を受けました。

また当時、日本のアニメとしては珍しく、欧州各国をはじめ、アラブ諸国やアフリカ・アジアなど世界中の国々でも放送されました。

『アルプスの少女ハイジ』から始まるアニメへの繊細な描写は、後の「世界名作劇場」へと引き継がれていきます。

現在、『アルプスの少女ハイジ』はCMやショートアニメなど、様々なコラボレーションやパロディで見かけることが多いです。実際のキャラクターを誇張したり、絶対に言わないセリフを言ったりしている演出はとても面白いですね。

新しい時代に入る今、いつの時代も注目を集めるハイジ本来の健気さを、改めて味わってみるのは如何でしょうか。

昭和の名作アニメアニメ第4位:おそ松くん

『おそ松くん』は、赤塚不二夫さん原作のアニメ作品です。2016年に『おそ松さん』としてリメイクされたことで、現在でも知名度が高い作品であると思います。

本作は、六つ子である松野兄弟やその周囲の人間たちが織りなすドタバタを描いたギャグ漫画。イヤミやデカパン等のキャラクターデザインは、当時チーフアシスタントだった高井研一郎さんが手掛けていたそうです。赤塚さんに「うまく脇役が描けない」と相談されたため、高井さんは六つ子以外のほとんどのキャラクターを創案していました。昭和を代表するギャグ、イヤミの「シェー!」も彼が初めて描いたとされています。

第1作のアニメ放送は1966年。毎日放送のテレビアニメ製作初参入作品にして、在阪局初の自社製作テレビアニメでもあります。毎日放送(MBS)と言えば、平成では『コードギアス』シリーズや『魔法少女まどか☆マギカ』といった大ヒット作を多数制作していることでも有名です。ここにもアニメの歴史を感じますね。

シュール・ギャグのイメージが強い『おそ松くん』ですが、休載も挟みながらも約30年という長期間に渡って原作が連載されていました。そのため作風や設定が時代によって大きく変わっており、それに従ってアニメもストーリーにかなりの振れ幅があります。六つ子のドタバタを描いた「日常回」や「有名映画パロディー回」など、お気に入りを見つけるのも良いかもしれないですね。

昭和の名作アニメアニメ第5位:宇宙戦艦ヤマト

『宇宙戦艦ヤマト』は、1974年にテレビアニメが放送されていました。戦争としての戦闘の描写や、その中で繰り広げられる人間ドラマと主人公の成長やSF要素の詳細な設定は、当時のアニメ作品としては斬新な試みが取り入れられた作品でした。

しかし、同時間帯に放送されていた『アルプスの少女ハイジ』や『フランダースの犬』が人気を博していたため、視聴率は低迷。全52話を予定していましたが、最終的には26話にまで縮小したという不遇の作品でもあります。そしてその斬新な発想は『機動戦士ガンダム』へと受け継がれました。

2199年、地球は異星人国家・ガミラス帝国の侵略を受け、放射能汚染で地上の生物は死滅。人類は滅亡まであと1年と迫っていました。そんな中、イスカンダル星から一通のメッセージを受け取ります。それは放射能除去装置を受け渡す、というものでした。その言葉に従い、宇宙戦艦「ヤマト」を造船、イスカンダル星に向けてヤマトは出発します。

当時、大規模な公害問題が頻発していたことで「終末作品」がブームとなっておりました。放射能汚染という内容にもそうした世相が反映されました。

また、当時は若者の進学率が大きく伸びており、中高生がアニメを楽しむ時間ができたこともヒットのきっかけでした。現在でも、新作が発表され続けている『宇宙戦艦ヤマト』。当時の世相も感じながら、一大シリーズの幕開けの作品を見てみるのも良いかもしれませんね。

昭和の名作アニメアニメ第6位:ドラえもん

『ドラえもん』は、藤子・F・不二雄さん原作のアニメ作品です。藤子・F・不二雄さんの代表作であり、現在、「ドラえもん」は日本で最も有名なキャラクターの一つとなっています。

本作は、22世紀の未来からやってきたネコ型ロボット・ドラえもんと、勉強もスポーツも苦手な小学生・野比のび太が繰り広げる少し不思議な日常生活を描いた作品。基本的には一話完結ですが、映画版では日常生活を離れて冒険をする「大長編」になります。

アニメ初回放送されたのは1973年ですが、一度制作会社の倒産により打ち切られてしまっています。しかし、衰えない人気に後押しされて1979年に再度アニメ化されました。現在まで続いているアニメシリーズは、その2回目のアニメ化作品です。2005年には、制作スタッフ及び声優が一新されたことでも話題になりましたね。

実は、原作を踏襲しつつも視聴者層や時代によってストーリーにも若干手を加えているそうです。その結果『ドラえもん』は、現在では東南アジアでも高い人気を誇っています。

ひみつ道具も夢ではなくなってきた今だからこそ、昭和の『ドラえもん』を見て当時の子どもたちの憧れに思いを馳せてみてはどうでしょうか。

昭和の名作アニメアニメ第7位:フランダースの犬

『フランダースの犬』は、1975年に『世界名作劇場』枠で放映されていました。原作はイギリス人作家ウィーダの同名小説。本作といえば、かの有名なネロとパトラッシュが天使に迎えられるラストシーン。視聴率は当時30.1%を記録しましたが、これは『世界名作劇場』枠内アニメの最高視聴率。現在でも、悲劇の代表格として広く知られています。

主人公、ネロ・ダースは両親を幼くして亡くして祖父と二人暮らしでしたが、友人たちと楽しく過ごしていました。そんなある日、ネロは乱暴な飼い主にこき使われている老犬のパトラッシュを引き取ります。

しかし幸せも束の間、ネロは風車火災の犯人の濡れ衣を着せられてしまいます。それから彼は、仕事の断念、祖父の死亡、そして悲願だった絵画オーディションの落選という絶望の連続に見舞われ、パトラッシュを残して出奔します。まもなくパトラッシュは極寒の大聖堂でルーベンスの絵を見ながら倒れているネロを見つけ、ふたりで天国へと旅立つ、というストーリーです。

作中の舞台であるベルギーでは、イギリス文学である原作の知名度が高くないうえ、「ベルギー人は子どもにこんな仕打ちをしない」と内容も評価されていませんでした。しかし、本作品の影響で日本から多くの観光客が訪れることもあり、アントワープに記念碑や銅像が建てられ、今では一大観光産業になっているようです。時間に余裕のある方は、聖地巡礼に行ってみては如何でしょうか。

昭和の名作アニメアニメ第8位:サザエさん

『サザエさん』は長谷川町子さんの同名漫画を原作とするテレビアニメで、1969年の放送開始以来途切れることなく放送され続けています。2018年にはついに放送50周年を迎え、それは「世界で最も長く放映されているテレビアニメ番組」としてギネス世界記録に認定されました。

現在ではほのぼのとしたホームドラマのイメージが強いですが、放送初期はドタバタ調のギャグアニメで、キャラクターデザインも原作にかなり近いものでした。その後、1970年には現行デザインに近いキャラクターデザインになり、ドタバタ調も影を潜めるものの、しばらく原作に忠実なギャグ路線は堅持していました。現在の路線に転換したのは1975年頃からだそうです。

是非、当時の『サザエさん』もご覧になって下さいと言いたいところですが、実は現在まで映像ソフトは一度も発売されておらず、過去の話を視聴するのは実質不可能でした。2018年になり、放送50周年を記念してネット配信にて放送開始年から1978年までのエピソードがデジタル化され配信されることが決定しました。しかし、現存するフィルムの状態が悪く欠番となっている作品もあります。

昭和の日常を感じるよい作品ですので、過去の『サザエさん』が完全復活する日を期待して待ちましょう。

昭和の名作アニメアニメ第9位:Dr.スランプアラレちゃん

『Dr.スランプ アラレちゃん』は、鳥山明さん原作の漫画『Dr.スランプ』を原作としたテレビアニメです。1981年から放送が開始されました。

当初、主な製作会社はもとより在京キー局までもがアニメ化権利を巡って、争奪戦を繰り広げる状況でした。しかし多くの出版社が読者がアニメを見て事足りてしまい、雑誌や単行本の売れ行きが落ちるのではないかと懸念している時代。集英社も乗り気ではありませんでした。

結果的に懸念は杞憂に終わり、集英社にも莫大な利益をもたらしました。その後も現在の『ONE PIECE』までフジテレビと集英社との契約は続いており、現在進行形で大きな収益源として機能しています。

ペンギン村に住む発明家、則巻千兵衛が作った女の子タイプの人間型ロボット、則巻アラレのハチャメチャな日常を描いたギャグアニメです。基本は一話完結型ですが、千兵衛とみどりの新婚旅行や、運動会の話など複数回に渡って続く時もあります。

当時としては珍しく女子中高生にも人気を博しました。ピーク時には、彼女たちをターゲットとした文房具が売上の50%以上を占めることもありました。しかし、アニメの終了とともに小売店には大量の不良在庫が発生。この状況は「アラレちゃんショック」と呼ばれ、キャラクターグッズ販売が見直されるきっかけともなりました。

女子ウケする少年漫画の先駆けでもある本作。平成でリメイクもされているのでこちらも必見です。

昭和の名作アニメアニメ第10位:タッチ

意外かもしれませんが、『タッチ』は1985年にアニメ放送を開始した昭和アニメなんです。原作はあだち充さんによる同名漫画。

あらすじは大きく前後半に分けられます。前半は、何事にもいい加減な兄の上杉達也、生真面目な弟の上杉和也の双子の関係性が中心です。仲良しのふたりでしたが、隣に住む同い年の浅倉南への想いをきっかけにその関係に変化が訪れます。

高校に進学し、「甲子園に連れて行って」という南の夢を叶えるため、1年生でありながら野球部のエースとして活躍する和也でしたが、ある日交通事故死してしまいます。そして後半は達也は和也の「南の夢を叶える」という夢を継ぐために、野球部に入るところからスタート。和也の呪縛に向き合いながらも甲子園を目指す、という達也の成長が軸となります。

高校野球と恋愛の2本を軸にしたストーリーで、野球に興味が薄い人も視聴者として獲得しました。

タイトルの『タッチ』は、野球用語であると同時に、和也死亡後、主人公の「バトンタッチ」の意味も込められています。しかし当時の編集部は和也を死亡させることに強硬に反対。担当編集者は板挟みになりながらももあだちさんの意向を尊重して、和也の死亡が確定する第67話の原稿を受け取った後、隠れて校了を終わらせ編集部から逃亡したそうです。

印象的な主題歌に、いつ見ても色褪せない恋愛模様。今年の甲子園が始まる前に、『タッチ』で一足先に青春を楽しむのは如何でしょうか。

昭和の名作アニメアニメ第11位:AKIRA

1988年、昭和最後の年に放映されたアニメ映画です。原作は巨匠・大友克洋さんによる同名漫画。超能力による戦闘とそれがもたらす恐怖、近未来の巨大都市の荒廃した有様やその崩壊を描いたSF超大作です。

漫画版、アニメ版、ゲーム版でストーリーに若干の変化がありますが、ここではアニメ版を紹介します。1988年に関東地方で「新型爆弾」が炸裂し、第三次世界大戦が勃発。それから31年後、2019年の新首都「ネオ東京」では、反政府ゲリラと軍との暗闘が続いていました。

不良少年の金田は、仲間の鉄雄たちと共にオートバイ暴走に明け暮れる日々を送っていました。ある日、金田は暴走中に事故を起こして警察に保護されます。一方、鉄雄は事故をきっかけに超能力が目覚めます。しかし次第にコンプレックスを肥大化させ、怒りに任せて能力を振るうようになっていき、金田とも決別してしまいます。

やがて鉄雄は、強大な超能力を持った少年・アキラが2020年の東京オリンピック会場に凍結封印されていることを知ります。アキラの能力を巡って、鉄雄、アメリカ軍、政府の三つ巴の戦いの中、金田が鉄雄の暴走を止めるために奔走します。

2019年というタイムリーな時代設定と、予言していたかのようなオリンピック開催。平和な現代に対して退廃的な世界観のこの作品は、この時代だからこそ見て欲しい一作です。オリンピック後は会場が聖地になっているかも、という点も注目です。

昭和の名作アニメアニメ第12位:デビルマン

『デビルマン』は,1972年から1973年にかけて放送されたテレビアニメです。漫画版は永井豪さんが執筆し、同時期に放送されていたテレビアニメ版では脚本担当の辻真先さんがオリジナルストーリーを構成しておりました。そのため漫画とアニメが「同一の基本設定を使用して描かれた2つの作品」という関係の珍しい作品です。

漫画版は人間・不動明がデーモン族を吸収する形でデビルマンとなったのに対し、テレビアニメ版は人類滅亡をもくろむデーモン族とデーモン族の裏切り者であるデビルマンが人間を守るために戦う、というストーリーです。つまり、不動明は体も意識もデーモンに乗っ取られている(人間の姿をしたデーモン)という設定のため、両者では基本設定そのものが真逆となっております。

終末がテーマの大作SFへと発展していった漫画版に対して、テレビアニメ版はデビルマンがデーモンと戦う一話完結のストーリーという基本線を守り続け、ヒーローものとしてのスタンダードな展開を最後まで全うしました。しかし漫画版に劣らず、勧善懲悪に終わらない毒のあるストーリーは見所です。そのような作り込まれたストーリーには、辻真先さんの中国大陸での悲惨な戦争体験も活きているそうです。

本作は、時代を問わず誰もが人間の本質について考えさせられる深い作品です。どちらの『デビルマン』も甲乙つけがたい名作なので、一度ご覧になってください。

昭和の名作アニメアニメ第13位:超時空要塞マクロス

1982年に放送が開始された『超時空要塞マクロス』は『宇宙戦艦ヤマト』や『機動戦士ガンダム』により隆盛した1980年代前半のアニメブームを象徴する作品のひとつです。ロボットアニメにSF、ラブコメ、アイドルといった当時の若者文化の流行をちりばめた個性的なストーリーが特徴です。

従来の「リアルロボットもの」としてのお約束は踏襲している一方、一話を通してまったく主人公が出撃しない、戦闘シーンがまったくないといった回も珍しくないなど、戦争もののアニメとしては異色の存在でした。

これは当時のリアルロボットものに目立つ「戦争の過酷さ」や「政治劇」などのシリアスな描写を避け、主人公たちの三角関係という恋愛ドラマを軸に、戦時下で営まれる市民社会の活力を描くという意識的な演出だったそうです。本作において「文化」は物語を収束させるキーワードでした。

また異星人との戦闘と平行して、艦内ではアイドル歌手・ミンメイのシンデレラ・ストーリーが繰り広げられます。ミンメイの歌う歌謡曲を単なる劇中歌ではなく、物語の根幹にかかわる要素に位置付けたのは画期的な試みでした。ミンメイはアニメと現実をつなげるバーチャルアイドルの先駆例であり、現在の「キャラクターソング」文化へと繋がっていきます。

2008年に『マクロスF』として続編が制作、大ヒットしたことも記憶に新しい『超時空要塞マクロス』。その長編の始まりをご覧になってください。

昭和の名作アニメアニメ第14位:ゲゲゲの鬼太郎

『ゲゲゲの鬼太郎』は水木しげるさん原作のテレビアニメです。現在でも第6シーズンが放映されており、変わらぬ人気が伺えます。

初回放送は1968年。実は、原作ではグロテスクさや下ネタ、社会風刺をかなり含んだ内容となっていましたが、子ども向けアニメにするためそれらを抑えて制作されました。

人間に災いをもたらす妖怪を鬼太郎が人間の側に立って倒す勧善懲悪型のストーリーが中心で、鬼太郎の性格も原作より更に親しみやすい善の個性へとアレンジされました。また、鬼太郎親子に味方する砂かけ婆や子泣き爺などの仲間が集う「ゲゲゲの森」の概念も、アニメ改変に伴い確立しました。

こうして鬼太郎は子どもの新たなヒーローとして人気を博し、昭和の妖怪ブームを生み出す原動力となりました。

主題歌、エンディングは水木しげるさん本人の作詞・作曲であり、また、オーケストラなどを存分に使った非常にレベルの高いBGMも本作を盛り上げるのに貢献しました。主題歌レコードは30万枚以上を売り上げる大ヒットだったそうです。

また、サブタイトルの字体やロゴ表示演出、予告編のナレーターを毎回変えるという制作陣の遊び心も、ファンにとっては評価が高いポイントです。

なお、モノクロ作品は第1シリーズのみで、以降はカラー作品になっているそうです。モロクロだからこそ味わえる妖怪たちの薄ら寒い雰囲気を、カラーテレビしか知らない我々は新鮮に味わえそうですね。

昭和の名作アニメアニメ第15位:未来少年コナン

1978年に放送されていていた『未来少年コナン』は、宮崎駿さんが初めて監督を担当したことで知られる作品です。また、NHKが放映した最初のセルアニメーションシリーズでもあります。

2008年、核兵器以上の威力を持つ「超磁力兵器」が用いられた最終戦争が勃発。五大陸は変形し地軸も曲がり、多くの都市が海中に没してしまいます。

戦争から20年後、「のこされ島」と呼ばれる小さな島で、主人公・コナンは「おじい」と二人で平穏に暮らしていました。そんなある日、海岸にラナという少女が漂着します。彼女は科学都市インダストリアの者たちにさらわれ、隙を見て逃げ出したのでした。

しかしラナを追ってのこされ島にやってきた戦闘員達によって、ラナは再び連れ去られ、おじいは戦闘に巻き込まれて死んでしまいます。コナンはおじいを埋葬し、ラナを救うため島から旅立つ、というコナンの冒険活劇です。

当時の評判はあまり良く無かったそうなので、ランキング自体は落としました。しかし富野由悠季、押井守といった後の大物クリエイターに多大な影響を与えた作品でもあります。また、スタジオジブリに入社した多くのアニメーターが本作に影響を受けていたことからも、名作であることは間違いありません。

さらにアメリカ映画『ウォーターワールド』が本作の影響を受けているのではないか、という噂まであるそうです。令和の時代に見直してみると、また評価が変わってくるかもしれませんね。

昭和の名作アニメアニメ第16位:ベルサイユのばら

『ベルばら』の愛称で現在でも高い人気を誇る『ベルサイユのばら』。フランス・ブルボン朝後期、ルイ15世末期からアントワネット処刑までが描かれております。大きく2部に分かれており、前半はオスカルとアントワネットの2人とした恋愛模様、中盤以降はオスカルを主人公としたフランス革命に至る悲劇が語られています。テレビアニメは1979年に放送されていました。

池田理代子さんによる原作漫画のヒットはもちろんですが、宝塚歌劇団による舞台化の大成功が作品のヒットに拍車をかけ、テレビアニメ、劇場版などが次々と制作されて社会現象化しました。

アニメ化にあたり、ルイ15世臨終時の天然痘に冒された醜い姿や、アランの妹ディアンヌの無残な屍など、原作にあったグロテスクな描写はソフトな表現に緩和されました。一方原作に散見されたギャグ色を排し、全編にわたって重厚なシリアスドラマとして再構成したことも高く評価されています。

本作には幻の第24話が存在しております。本来は全40話なのですが、野球中継を優先させるため、一部の地方局ではプロ野球開幕前の24話で打ち切られることになったのです。

代わりにその後放送予定であった16話分をまとめた「燃えつきたバラの肖像」が放送されました。しかしそれは再放送されることも無く、DVDなどのビデオソフトにも一切収録されない幻の1話となりました。

ファンとしては、いつかはお目にかかってみたいですね。

昭和の名作アニメアニメ第17位:ルパン三世

『ルパン三世』とは、怪盗ルパン(ルパン一世)の孫、ルパン三世を主人公に置いたナンセンス、コメディー、スラップスティックの要素を多分に含んだアクション作品です。1971年のテレビアニメ化以降、映画、ゲーム化などの各種メディア展開がされて、現在に至るまで半世紀以上、幅広い層からの人気を得ている作品です。

モンキー・パンチさんによる原作はモート・ドラッカーの影響を受けて、ひょろりとした線で描かれる長身の作画と、最後の最後まで読者の裏をかくストーリー展開で独自の作風を醸成しています。

アニメは当初、原作を踏襲した大人向けに制作される予定でしたが、アニメに対する時代の流れを考慮して子ども向け作品へと路線変更されました。そのため、原作にあるハードボイルド色の強い描写や性的な描写はカットされ、ジョークやギャグが取り入れられました。しかし全体的にダークなイメージはそのまま残されており、放送当時は視聴率が伸び悩んでいたそうです。

しかし繰り返し再放送される中で徐々にその人気は高まっていき、現在では、2019年の新作アニメをもって断続的とはいえ、放送期間が48年という長寿番組となりました。これは、テレビアニメ全般で見ても『サザエさん』に次ぐ第2位という偉業です。

本作は、シリーズによって作画や演出にかなり振れ幅があることでも有名です。色々な『ルパン三世』を観てみて、お気に入りを探すのも楽しいかもしれませんね。

昭和の名作アニメアニメ第18位:うる星やつら

『うる星やつら』とは、高橋留美子さんの同名漫画を原作とする一連のアニメ作品です。テレビシリーズは1981年から4年半という長期にわたって放送され、劇場版は6本制作、テレビシリーズ放送終了後はOVAシリーズまで作られました。

常に半裸の少女が登場している、登場人物が下品なことを言うのを子供がマネをする、などの理由で局内ではワースト番組上位の常連だったそうですが、視聴率は20%前後と好調でした。また、押井守監督の演出が全面に出た「押井作品」としての人気も獲得していきました。

しかし、押井監督が劇場版第2弾『ビューティフル・ドリーマー』を最後に監督を辞した後、演出面での押井作品との違いや、原作の人気エピソードのほとんどを消化した、といった理由から視聴率が急激に落ちてしまします。

結局押井ファン、原作ファンの両方から顰蹙を買うことになり、原作完結を待たずにアニメが最終回を迎えてしまいます。なお、原作最終回はファンの署名活動などにより製作・劇場公開にこぎつけたそうです。

1980年代は、中高生以上の視聴者層を狙ったアニメが制作されたと同時に、今で言う「アンチ」や「過激派」が出現した時代でもあります。一大シリーズになるには熱狂的なファンは間違いなく必要ですが、そのアニメに終止符を打つのも間違いなくファンです。

本作は、ファンとの距離感を再確認する必要が出てきたことを示す作品であるとも言えるでしょう。

昭和の名作アニメアニメ第19位:アタックNo.1

『アタックNo.1』は、浦野千賀子さんによる同名漫画のアニメ化作品です。富士見学園中等部に転校してきた主人公・鮎原こずえが、不良グループを率いてバレーボール部に挑戦。力が認められてキャプテンとして迎えられ、仲間達たちとともに様々な試練を乗り越えてバレーボールで世界を目指す、という典型的なスポ根アニメのストーリーです。

1969年にアニメ化されたのをきっかけに、日本に空前のバレーブームを引き起こしました。現在、地上波でバレーボールの試合が中継されているのも本作の影響が大きいそうです。

アニメでの人物起用の特徴として、原作で目立たなかった脇役をアニメでは前面に出して活躍させたり、ライバル達を積極的に登場させるなど、出来るだけ多くのキャラクターに注目が集まるようにとの試みがなされました。その結果、より「チーム」としての結束が強く描かれたことで多くの視聴者を獲得しました。また、印象的な主題歌、『アタックNo.1』は一世を風靡し、現在でも誰もが聞き覚えのある名曲なのではないでしょうか。

本作は、平成コミックバージョン、さらには実写ドラマバージョンと多くのリメイクが制作されており、2019年でも洗濯洗剤のイメージキャラクターとして起用されています。逆境に負けないこずえの姿は、時代を問わず多くの人々に受け入れられていることが分かりますね。世代を超えて青春の感動を与える本作。是非、一度ご覧になってみて下さい。

昭和の名作アニメアニメ第20位:巨人の星

『巨人の星』は、作:梶原一騎さん、画:川崎のぼるさんによる漫画作品『巨人の星』、『新巨人の星』を原作としたアニメシリーズです。

星一徹と息子飛雄馬の父子特訓、ライバル達との甲子園での激闘が前半のメインストーリー。巨人入団後に大リーグボールを開発して、左腕を崩壊させながらも完全試合を達成するところまでが後半となっております。そして、スポ根野球アニメであると同時に父子の闘いとその終焉が本作のもうひとつのテーマとなっています。

アニメ版は原作の構図や表現方法をほぼ忠実に再現していますが、独自のストーリーやダイナミックな表現方法もふんだんに盛り込まれました。特に大リーグボール3号については、どれだけ身体に負担がかかる危険な技なのかという解説は、原作以上とのことです。このほかにも後楽園球場のシーンでは、実写映像が使われているなど、野球の描写に特にこだわっていました。

主人公・星飛雄馬の半生を描く本作は、断続的でありながらも1968年から約10年間、3部作で放送されました。その最終回は、原作の十字架の影を背負ってひとり歩いてゆくという不吉なものから、大喝采のマウンドをしっかりとした足取りで立ち去る、という明るい未来が想像できるものに変更されました。

結果的にこの最後は評判が良く、現在でも多くのファンの記憶に残っているようです。野球に人生を翻弄されたひとりの男の生き様は、一見の価値はあるでしょう。

昭和のアニメは現在のアニメの礎だった

現在、アニメファンは老若男女問わず数多く存在しています。それは、アニメの始まりの時代である昭和に、多くの人が苦心しながらより良いアニメ作りに奔走した結果であるとも言えるでしょう。当時は斬新であったストーリーや演出は、今では「お約束」となっているものも多く、それほどにアニメが子どもたちに与えた影響が大きかったことが分かりました。

また、これから令和アニメが制作されていく中で、昭和アニメの名残を見つけることも、今後のアニメの楽しみ方として良いかもしれないですね。

以上、Find Anime編集部からのお届けでした。
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